健康診断は、企業が従業員の健康管理を行う上で欠かせない制度です。しかし、健康診断を受けた後のフォローまでしっかり行えている企業はどれくらいあるでしょうか？特に、健康診断の結果「要再検査」や「要精密検査」と判定された場合、その後の対応を怠ると、従業員の健康リスクが高まり、最悪の場合は重大な病気の発症や労働災害につながる可能性があります。企業としては、従業員の健康を守りつつ、労働生産性を維持・向上させるために、健康診断後の適切なフォローが求められます。

そんな中で、多くの人事担当者に意外と知られていないのが「二次健康診断等給付」という制度です。この制度を活用することで、一定の条件を満たした従業員は追加の健康診断や特定保健指導を無料で受けることができます。しかし、現状ではこの制度の認知度が低く、適用できるにもかかわらず活用されていないケースが少なくありません。

特に、熊本県では中小企業が多く、限られたリソースの中で健康管理を行っている企業が多いため、従業員の健康維持のためにこうした公的制度を活用することは大きなメリットとなります。また、熊本は農業・製造業・観光業といった産業が盛んな地域であり、体力を使う仕事が多いのも特徴です。こうした業種では、従業員の健康リスクが高まりやすく、放置すると労災や長期休職につながる恐れがあります。企業が積極的に二次健康診断等給付を活用し、従業員の健康管理をサポートすることは、結果的に企業の安定した経営にもつながるでしょう。

本記事では、熊本県の人事担当者が知っておくべき「二次健康診断等給付」について、その概要や活用方法、企業側のメリットについて詳しく解説します。健康診断を実施するだけでなく、その後のフォローまでを適切に行うことで、従業員の健康を守り、企業のリスクを低減させることができます。ぜひ最後までお読みいただき、貴社での健康管理に役立ててください。

熊本の企業が知っておくべき「二次健康診断等給付」の概要

健康診断を受けた後、従業員の健康リスクを適切に管理することは、企業の重要な責務の一つです。その中で、「二次健康診断等給付」 は、特定の健康リスクを抱える労働者に対し、無料で追加の健康診断や保健指導を提供する制度です。しかし、この制度の認知度はまだ低く、多くの企業や従業員がその存在を知らずに活用できていないのが現状です。

ここでは、熊本県の企業がぜひ知っておくべき「二次健康診断等給付」について、その概要を詳しく解説します。

 

二次健康診断等給付とは？

二次健康診断等給付は、労働者が定期健康診断を受けた結果、特定の健康リスク（主に生活習慣病関連）が認められた場合に、追加の検査や健康指導を無料で受けることができる制度です。この制度の目的は、従業員の健康状態をより詳しく把握し、生活習慣病の予防や早期発見・治療につなげることにあります。

通常、健康診断で「要再検査」「要精密検査」と判定された場合、従業員が自費で医療機関を受診する必要があります。しかし、この制度を利用すれば、一定の条件を満たすことで、追加の検査や医師の指導を無料で受けることが可能となります。

 

どんな人が対象になるのか？

二次健康診断等給付を受けられるのは、以下の条件を満たす労働者です。

1. 事業主が実施する定期健康診断を受診していること
   • 健康診断の結果、特定の健康リスクがあると判断された場合に適用されます。
2. 健康診断の結果、「有所見」と診断された者
   • 特に 高血圧症、糖尿病、高脂血症（脂質異常症）などの生活習慣病リスクがあると判定された場合。
3. 健康保険ではなく、労災保険に加入している労働者であること
   • これは、二次健康診断等給付が労災保険の一環として提供されているためです。

熊本県内の企業で働く従業員であれば、上記の条件を満たすことで、制度を活用できる可能性があります。

 

どんな検査・指導が受けられるのか？

二次健康診断等給付では、以下の二つの給付 を受けることができます。

1. 二次健康診断給付（追加の健康診断）
   • 健康診断で指摘されたリスクに応じ、さらに詳細な検査を無料で受けることができます。
   • 主な検査内容
     • 空腹時血中脂質検査
     • 空腹時血糖値検査
     • ヘモグロビンA1c検査
     • 負荷心電図または胸部超音波検査（心エコー検査）のいずれか一方
     • 頸部超音波検査（頸部エコー検査） など
   • これにより、より正確な健康状態を把握し、必要な治療や生活改善の指導を受けることが可能です。
2. 特定保健指導給付（健康指導）
   • 医師や保健師による生活習慣改善のための指導を無料で受けられます。
   • 主な指導内容
     • 食事管理の方法
     • 適切な運動習慣の確立
     • ストレス管理とメンタルヘルスケア など
   • 継続的なフォローアップが受けられるため、従業員の健康維持に役立ちます。

 

 

熊本県の企業がこの制度を活用する意義

熊本県には、多くの製造業、建設業、農業、観光業の企業が存在します。特に、肉体労働を伴う職種では、従業員の健康管理が企業の持続的な成長に直結するため、このような制度を活用することは非常に重要です。

また、中小企業では、従業員の健康リスク管理が手薄になりがちですが、この制度を適用することで、従業員の健康維持を支援し、労災リスクを低減させることが可能です。企業の人事担当者は、この制度の存在をしっかり理解し、従業員に適切な情報提供を行うことで、企業全体の健康管理体制を強化することができます。

次の章では、「二次健康診断等給付の申請方法」 について詳しく解説します。制度を正しく活用するために、どのような手続きが必要なのかを確認していきましょう。

 

二次健康診断等給付の申請方法

二次健康診断等給付は、一定の条件を満たす従業員が無料で追加の健康診断や特定保健指導を受けられる有益な制度ですが、正しく申請しなければ利用することができません。しかし、制度の存在を知らなかったり、申請手続きが分からずに活用できていない企業も多く見受けられます。

ここでは、熊本県の企業が二次健康診断等給付をスムーズに活用できるよう、申請の流れや必要書類、注意点を詳しく解説します。

 

 

二次健康診断等給付の申請の流れ

二次健康診断等給付の申請手続きは、従業員本人が行うことが基本となりますが、企業の人事担当者がサポートすることで、スムーズに申請を進めることができます。以下の手順で進めましょう。

① 健康診断結果の確認

まず、企業が実施した定期健康診断の結果を確認し、対象となる従業員がいるかを把握します。
対象者の条件は以下の通りです。

• 労災保険に加入している労働者であること
• 定期健康診断の結果、「有所見」（高血圧症、糖尿病、高脂血症のいずれか）と診断されていること
• 診断結果が出た日から3か月以内であること

この条件を満たす従業員がいれば、二次健康診断等給付の利用を案内しましょう。

② 申請書類の準備

従業員が申請を行うために、以下の書類を準備する必要があります。

1. 二次健康診断等給付請求書（労働基準監督署または厚生労働省のHPでダウンロード可能）
2. 事業主が作成する「事業主証明書」（１の請求書に記載。健康診断を受けた企業であることを証明するもの）
3. 一次健康診断結果の写し（医療機関から発行された一次健康診断結果の写し）

企業の人事担当者は、事業主証明書の作成をサポートし、必要書類を従業員に渡すことが重要です。

③ 申請書の提出

必要書類を揃えたら、あらかじめ病院へお問合せのうえ、健診の予約を行ってください。二次健康診断は、受けられる病院が決まっています（二次健診等給付医療機関）。あらかじめ調べておいてください。書類は病院で二次健康診断を受けるときに、病院の窓口へ提出してください。病院から都道府県労働局に提出されます。

④ 申請後の流れ

二次健康診断を受けた後、特定保健指導が必要と判断された場合は、医療機関または専門機関から指導を受ける流れとなります。

 

 

申請の期限と注意点

申請の際には、いくつかの重要な注意点があります。

 

1. 申請期限は「一次健康診断の受診日から3か月以内」

• 期限を過ぎると申請ができなくなるため、人事担当者は健康診断結果を確認し、対象となる従業員に速やかに制度を案内することが重要です。

 

2. 申請は従業員本人が行うが、企業のサポートが必要

• 企業側が健康診断の結果を適切に管理し、対象者への情報提供を行わなければ、従業員が制度の存在を知らずに申請機会を逃してしまう可能性があります。
• 事業主証明書の発行をスムーズに行うことで、申請の負担を軽減できます。

 

3. 熊本県内の対応医療機関を事前に確認する

• 二次健康診断等給付を利用するには、厚生労働省が指定した医療機関で受診する必要があります。
• 熊本県内の指定医療機関を事前にリストアップし、対象の従業員に紹介できるようにしておくと便利です。

 

 

熊本の企業が二次健康診断等給付をスムーズに活用するために

熊本県では、特に中小企業の従業員の健康管理が課題となるケースが多く見られます。従業員の健康を守ることは、企業の生産性向上や人材の定着率向上にもつながります。

企業の人事担当者が二次健康診断等給付についてしっかりと理解し、対象となる従業員に適切な情報を提供することで、より多くの従業員が制度を活用できるようになります。

次の章では、「二次健康診断等給付を活用するメリット」 について詳しく解説します。企業にとってのメリット、従業員にとってのメリットを整理し、制度の重要性をさらに深掘りしていきます。

 

二次健康診断等給付を活用するメリット

二次健康診断等給付は、従業員の健康維持を支援するだけでなく、企業にとってもさまざまなメリットをもたらします。しかし、制度の存在を知らなかったり、活用の必要性を感じていない企業も少なくありません。

ここでは、企業側と従業員側、それぞれの視点から見た二次健康診断等給付のメリットについて詳しく解説します。

 

 

企業側のメリット

1. 労働災害や長期休職のリスクを低減できる

従業員が健康診断で「要再検査」や「要精密検査」と判定されても、適切なフォローを受けなければ、健康状態が悪化し、最終的に脳卒中や心筋梗塞といった重篤な疾病につながるリスクがあります。こうした健康問題は、業務中に発症した場合、労働災害につながる可能性が高く、企業にとっても大きな負担となります。

特に、熊本県では製造業や建設業など体力を必要とする職種が多いため、従業員の健康リスク管理が企業経営の安定に直結します。二次健康診断等給付を活用し、従業員の健康を早い段階で把握し、適切な対応を促すことで、労災や長期休職のリスクを軽減できます。

2. 企業の健康経営の推進につながる

近年、「健康経営」が注目されており、企業が従業員の健康管理に積極的に取り組むことで、生産性向上や離職率低下につながることが証明されています。

熊本県でも、健康経営を推進する企業が増えており、「健康経営優良法人認定制度（経済産業省）」に認定されることで、企業のイメージ向上や採用活動におけるアピールポイントとなることもあります。二次健康診断等給付を活用することで、従業員の健康を支援する体制を整え、健康経営を実践しやすくなります。

3. 医療費負担を削減し、従業員の生産性向上につながる

企業にとって、従業員が病気になり欠勤することは業務の停滞や医療費の増加につながるリスクとなります。しかし、健康診断後の適切なフォローを行うことで、従業員の健康状態を改善し、医療費の削減やプレゼンティーズム（健康問題が原因で生産性が低下する状態）の防止 に役立ちます。

特に、中小企業では従業員一人ひとりの役割が大きいため、一人でも長期離脱すると業務への影響が大きくなります。健康診断後の適切なフォローを行うことで、従業員の健康を維持し、職場全体の生産性向上につなげることができます。

 

 

従業員側のメリット

1. 追加の健康診断や健康指導を無料で受けられる

通常、健康診断後に精密検査を受ける場合、医療機関によっては数千円～数万円の自己負担が発生することがあります。しかし、二次健康診断等給付を活用すれば、対象となる検査や保健指導を無料で受けることができるため、金銭的な負担を減らしながら健康管理ができます。

特に、生活習慣病のリスクが高いと診断された場合、早期の対策が重要です。無料で検査や指導を受けることで、健康状態を正しく把握し、病気の予防や重症化を防ぐことができます。

2. 健康意識が高まり、生活習慣の改善につながる

特定保健指導を受けることで、食生活の見直しや運動習慣の改善が促され、健康意識が向上します。

熊本県は、全国的に見ても食文化が豊かで、美味しい郷土料理が多い地域ですが、カロリーの高い食事や塩分摂取量が多くなりがちな傾向があります。特定保健指導を受けることで、健康的な食生活への意識が高まり、生活習慣病の予防につながるでしょう。

3. 家族の健康にも良い影響を与える

従業員が健康指導を受けることで、その影響は家族にも波及します。例えば、食事内容の改善や運動習慣の定着が、家庭全体の健康維持につながる こともあります。

特に熊本県では、三世代同居の家庭も多く、家族全員の健康を意識することが重要 です。従業員本人が健康的な生活習慣を身につけることで、家族の健康管理にも良い影響を与える可能性があります。

 

 

まとめ：企業と従業員双方にとってメリットのある制度

二次健康診断等給付は、企業側にも従業員側にも大きなメリットがある制度 です。企業は従業員の健康維持をサポートすることで、労働災害のリスクを減らし、健康経営を推進し、生産性向上につなげることができます。一方で、従業員は無料で追加の健康診断や保健指導を受けられ、生活習慣病のリスクを軽減しながら健康的な生活を送ることが可能 になります。

熊本県の企業は、特に製造業や建設業といった体力を要する職種の従業員が多いため、健康管理の重要性が高い です。二次健康診断等給付を積極的に活用することで、従業員の健康を守りながら、企業の安定した経営を実現することができます。

次の章では、「熊本の人事担当者ができる健康診断後のフォロー」 について、具体的なアクションプランを解説します。健康診断後の適切なサポートを行い、従業員の健康維持に貢献する方法を詳しく見ていきましょう。

 

熊本の人事担当者ができる健康診断後のフォロー

健康診断は、従業員の健康状態を把握するために重要ですが、それだけでは十分ではありません。診断結果をどのように活用し、従業員の健康を維持・向上させるかが、企業の人事担当者に求められる役割です。特に熊本県では、中小企業や体力を要する職種の企業が多く、従業員の健康リスク管理が企業経営に直結する ケースが多く見られます。

ここでは、人事担当者が実践できる「健康診断後の適切なフォロー」について解説します。

 

 

1. 健康診断結果の適切な管理と共有

健康診断の結果は、従業員一人ひとりの健康リスクを把握するための重要な情報 です。まずは、企業として以下のポイントを押さえて、適切に管理しましょう。

① 診断結果の確認とリスク分類

• 異常なし（A判定） → 特に対応不要
• 軽度異常（B～C判定） → 生活習慣の見直しを促す
• 要精密検査（D判定以上） → 早急に医療機関での受診を推奨

従業員の健康リスクを適切に把握し、特に「要再検査」や「要精密検査」と判定された従業員には、積極的にフォローを行う ことが重要です。

② 個別通知と受診の推奨

• 診断結果を封書で渡すだけでなく、対象者には個別に声をかける ことが有効です。
• 「業務が忙しいから」「自覚症状がないから」と受診を後回しにしがちな従業員には、定期的にフォローし、医療機関の受診を促すことが大切です。

特に熊本県では、地域によっては医療機関が限られるため、受診先の情報を提供することも有効です。

 

 

2. 二次健康診断等給付の活用を従業員に周知する

二次健康診断等給付の認知度はまだ低いため、企業が率先して従業員に情報提供を行うことが必要です。

① 従業員向けの説明会や資料配布

• 健康診断の結果が出た後に、「二次健康診断等給付の案内資料」を配布する。
• 社内ミーティングなどで、「無料で精密検査が受けられる制度がある」と周知する。

 

② 申請手続きのサポート

• 必要な書類（事業主証明書など）を迅速に準備し、従業員の負担を軽減する。
• 「どこで受診できるのか」「どのように申請すればよいのか」を分かりやすく説明する。

制度の存在を知っていても、申請方法が分からずに活用できていない従業員が多いため、企業側のサポートが重要 です。

 

 

3. 産業医や社労士との連携を強化する

① 産業医との定期的な連携

• 企業に産業医がいる場合、診断結果をもとに従業員の健康管理方針を相談する。
• 必要に応じて、産業医による個別面談を実施し、生活習慣改善のアドバイスを行う。

 

② 社会保険労務士（社労士）との相談

• 健康診断後のフォローが適切に行われていないと、労働災害や安全配慮義務違反につながるリスクがある。
• 労務リスクを回避するため、社労士と相談しながら、従業員の健康管理体制を整備する。

特に、熊本県では地域の産業医や社労士と連携しやすい環境が整っているため、積極的に活用することが有効 です。

 

 

4. 社内での健康促進施策の導入

健康診断後のフォローだけでなく、日常的な健康管理の取り組みを強化することも重要です。

① 社内健康プログラムの導入

• ウォーキングチャレンジや健康ポイント制度を導入し、従業員の運動習慣を促進する。
• 熊本県の健康づくり支援プログラム（例：「くまもと健康企業宣言」）を活用する。

 

② 社内での健康情報の共有

• メールや社内掲示板を活用し、「健康に関する豆知識」や「簡単にできる健康習慣」などを定期的に発信する。
• 熊本県内の医療機関や健康イベントの情報を提供する。

日常的に健康意識を高める取り組みを行うことで、従業員の健康管理が習慣化しやすくなります。

 

 

まとめ：人事担当者の役割は「診断後のフォローを徹底すること」

健康診断は、従業員の健康状態を確認するための第一歩にすぎません。
その後のフォローを適切に行うことで、従業員の健康リスクを低減し、企業の生産性向上や労務リスクの回避につなげることができます。

特に熊本県では、

• 中小企業が多く、従業員の健康管理が課題になりやすい
• 製造業や建設業など、体力を要する職種が多く、健康リスクが高い
• 医療機関が限られる地域もあるため、適切なフォローが重要

といった特徴があります。

企業の人事担当者は、二次健康診断等給付の周知・申請支援、産業医や社労士との連携、社内での健康促進施策の導入などを積極的に行い、従業員の健康管理を支援しましょう。

次の章では、「まとめと結論」 をお伝えし、企業が今すぐ取り組めるアクションについて整理します。

 

まとめ｜二次健康診断等給付を上手に活用して従業員の健康を守ろう

健康診断は、企業が従業員の健康を管理するための大切な取り組みですが、それだけで十分とは言えません。特に、健康診断で「要精密検査」や「要再検査」と判定された場合、適切なフォローをしなければ、従業員の健康リスクが高まり、企業の生産性低下や労働災害のリスクにつながる可能性があります。

しかし、企業や従業員の中には、「二次健康診断等給付」という制度の存在を知らず、本来なら無料で追加検査や保健指導を受けられるにもかかわらず、適切な医療を受けずにいるケースも少なくありません。特に熊本県では、中小企業が多く、医療機関が限られる地域もあるため、企業側が積極的に制度の周知・活用を支援することが求められます。

ここで改めて、本記事のポイントを整理し、企業が今すぐ取り組めるアクションについてまとめます。

 

 

1. 二次健康診断等給付の活用で企業と従業員の双方にメリットがある

本記事で解説したとおり、二次健康診断等給付は、企業にとっても従業員にとっても大きなメリット があります。

企業側のメリット

✅ 労働災害や長期休職のリスクを低減できる → 重大な健康問題を未然に防ぎ、企業の安定経営に貢献
✅ 健康経営の推進につながる → 従業員の健康を支援することで、企業のイメージ向上や生産性向上を実現
✅ 医療費や欠勤コストの削減 → 従業員が健康で働き続けることで、長期的なコスト削減が可能

 

従業員側のメリット

✅ 無料で追加の健康診断や特定保健指導が受けられる → 経済的な負担なしで健康管理が可能
✅ 生活習慣の改善につながる → 適切な指導を受けることで、健康的な生活習慣を確立できる
✅ 家族の健康にも良い影響を与える → 従業員本人の健康意識が向上し、家庭全体の健康管理にもつながる

 

 

2. 人事担当者が今すぐできるアクション

企業の人事担当者は、健康診断後のフォローを適切に行い、従業員が二次健康診断等給付を活用できるようサポートする役割を担うことが重要です。

✅ 健康診断結果の確認と適切な管理

• 「要精密検」や「要再検査」の判定が出た従業員には、個別にフォローを行い、受診を促す
• 診断結果をリスト化し、必要なサポートを見える化する

✅ 二次健康診断等給付の周知と申請支援

• 健康診断後に対象者へ 「無料で追加検査が受けられる制度がある」 と案内する
• 必要な申請書類（事業主証明書など）をスムーズに準備し、従業員の負担を軽減する
• 熊本県内の対応医療機関をリストアップし、受診しやすい環境を整える

✅ 産業医や社労士との連携強化

• 産業医と相談しながら、従業員の健康リスクに応じたフォロー体制を構築する
• 社労士と連携し、企業の労務リスクを回避しながら、適切な健康管理施策を実施する

✅ 社内での健康促進施策の導入

• 健康経営の一環として、ウォーキングキャンペーンや食生活改善プログラムを導入する
• 熊本県が実施する「健康経営優良法人認定制度」などに申請し、健康経営をアピールする

 

 

3. 健康診断後のフォローを徹底し、従業員の健康を守ることが企業の成長につながる

健康診断は単なる義務ではなく、従業員の健康を守り、企業の持続的な成長を支えるための重要な取り組みです。

二次健康診断等給付を上手に活用し、健康診断後のフォローを徹底することで、
✅ 従業員の健康リスクを軽減
✅ 企業の労務リスクを回避
✅ 生産性向上や離職率低下につなげる

ことが可能になります。

熊本県の企業は、特に建設業や製造業といった体力を要する職種が多く、従業員の健康管理が経営の安定に直結する傾向があります。人事担当者が率先して健康管理の取り組みを強化することで、従業員が安心して働ける環境を整え、企業の成長につなげていきましょう。

 

 

最後に｜二次健康診断等給付を活用するために社労士に相談を

二次健康診断等給付を適切に活用するには、申請手続きや労務管理の知識が必要です。企業の人事担当者だけで対応が難しい場合は、社会保険労務士（社労士）に相談することで、スムーズに運用することができます。

✅ 自社の健康管理体制を強化したい
✅ 二次健康診断等給付の手続きを正しく進めたい
✅ 健康診断後のフォロー体制を見直したい

と考えている企業は、ぜひ熊本県内の社労士や専門家に相談し、従業員の健康管理を強化していきましょう。

従業員の健康を守ることは、企業の未来を守ることにつながります。今すぐ、健康診断後のフォロー体制を見直し、二次健康診断等給付を活用しましょう。