有給休暇の管理ミスがトラブルに?調査で指摘されやすいポイントとは

その管理、大丈夫ですか?
「年5日以上の有給休暇を取得させればOK」——そう思っていませんか?
実は最近、有給休暇の「取得状況」だけでなく、「管理体制」そのものが労働基準監督署の調査対象となるケースが増えてきました。
書類が揃っていれば問題ないと思っていた企業が、思わぬ指摘を受けるケースも少なくありません。
本記事では、今企業に求められる有給休暇の適正な管理体制と、よくある見落としポイントについてご紹介します。
監督署は「運用実態」まで見ています
2019年の法改正により、使用者は年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して、年5日以上の取得を義務付けられました。
これに伴い、企業には有給休暇の取得状況を正しく記録・管理する責任が課せられています。
最近の労働基準監督署の調査では、次のような点が確認されています:
- 有給休暇管理簿が作成されているか
- 最新の取得状況に基づき、随時更新されているか
- 実際に5日以上の取得がなされているか
つまり、「形式上の書類があるか」だけでは不十分で、日常的な運用が機能しているかどうかが重視されるようになってきているのです。
見落としがちな3つのポイント
実際の調査や実務の中で、特に注意が必要とされるポイントをご紹介します。
① 年5日取得の義務が未達成
従業員が自主的に5日以上取得していない場合、会社が計画的に取得させる義務があります。これが未実施のままだと、違反となります。
② 有給休暇管理簿の記録が不十分
管理簿がExcelや紙で作成されていても、更新が滞っていたり、実態と合っていない場合、記録義務を果たしていないとみなされることがあります。
③ 管理ミスが起きやすい紙ベースの運用
従業員数が10名を超える企業では、紙ベースでの運用に限界が来るケースが増えています。集計や残日数の管理が煩雑化し、ミスや漏れの温床になりやすいのです。
有給休暇の「見える化」でリスクを回避
こうしたリスクを避けるために、クラウド型勤怠管理システムの導入が有効です。
たとえばクラウド勤怠では:
- 有給休暇の付与・取得・残日数が自動で反映される
- 取得義務の達成状況が一覧で確認できる
- 管理簿としてそのまま出力できる
など、法令遵守と業務効率化を両立できる仕組みが整っています。
まとめ:今こそ管理体制を見直すタイミング
労働時間や休日の管理と同様に、有給休暇も“見られる時代”に入りました。
形式的な記録ではなく、実態として管理ができているかが求められます。
「この管理で大丈夫だろうか?」
「今後の調査に備えたい」
そう感じた方は、まずは自社の管理体制の棚卸しから始めてみてください。
当事務所でも、有給休暇の管理体制構築やクラウド勤怠の導入支援を行っています。お気軽にご相談ください。
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