社労士は、もっと知られてもいい。-専門8士業合同無料相談会に参加して-
社会保険労務士の、荻生清高です。
毎年11月23日は、熊本県専門8士業合同無料相談会が開かれます。
私も社労士の労務相談員として、ここ数年参加しています。
※イベントは終了しています。参考として掲載します。
ここに寄せられるご相談の中には、複数の士業にわたる問題があります。
そのような案件に、例えば弁護士と社労士を呼んで、連携して対応できるわけです。
こんな機会は、なかなかありません。
過去には、このようなご相談がありました。
以下、内容および当事者等を改変して、お知らせします。
事実の概要
この事例は、職場でのパワーハラスメント(パワハラ)問題でしたが、相談相手は弁護士をご指名でした。
事前に回覧された相談概要を見て、これは社労士が入ったほうがいいと、その場で加えてもらいました。
ご相談は慰謝料請求でしたが、会社での仕事は続けたいとのご希望。
この場合、会社との決定的な対立を、極力避けるように対応します。
社内のハラスメント相談窓口は未利用との事でしたので、まず利用を勧め、対応が不足であれば労働局の雇用環境・均等室の相談窓口へ連絡し、介入を求める。
それでも対応が不十分であれば、その事実をもって慰謝料請求のご相談を弁護士に行ってはどうか、と勧めました。
弁護士さんには、会社と争うときの労働審判など選択肢、およびかかる期間・費用の見通しを、ご案内いただきました。
パワハラによる会社への慰謝料請求訴訟は、「会社に対応義務があるにも関わらず、果たさなかった」ことを立証できるかが、大きな決め手となります。上の流れは、訴訟を視野に入れた対応でもあります。
「労働問題の相談相手に、社労士が選ばれない」現実
今回感じたのは、「一般の方は、労働問題の相談相手に社労士を選ばない」という現実です。
まだまだ社労士の認知度が足りません。
今回の合同相談会でも、社労士を指名して来られたのは、年金のご相談でした。
社労士は労務問題に対応できますが、その基本姿勢は「当事者間での話し合いによる円満解決」、「争いとなる前にその芽を摘む」ことです。
決定的な争いになる前に解決を図る。それがかなわず争いになれば、弁護士さんと組んで補佐人として裁判にも関わります。
なので、社労士には訴訟にも耐える法的対応と、当事者に寄り添った対応の両方が、高いレベルで求められます。
もちろん難しいので、日々研鑽を積み重ねているわけですが。
もう少し、一般の人にも士業者にも、社労士を活用していただきたい。
そのためには、一件ずつの相談に向き合い、社労士の真価を目の前で実感していただくのが最も早い。
その思いで、相談に向き合っています。
弊所は他士業との連携による解決も、承っております。
士業の皆様の経営安定には、その顧客の皆様の会社経営の安定、また生活の安定が欠かせません。
社労士と連携し、顧客の労務リスクに対応することは、皆様の経営安定にもつながります。
お気軽にご相談ください。
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