「働き方改革・時間外労働削減は無理!」をひっくり返す方法 ~働き方改革基本セミナー &事例報告会~
社会保険労務士の、荻生清高です。
今年度・令和5年度は、福岡県働き方改革地域実践事業のアドバイザーを務めています。
今回、7月26日に当事業の「働き方改革 基本セミナー&事例報告会」が福岡市で開かれ、オンラインで受講しました。
建設業・建築業、地方の中小企業、医療系その他、「働き方改革はムリ!」と言われる業種の会社が、アドバイザーの支援で、時間外労働の削減、残業ゼロを実現していました。まるで奇跡です。
以下、自分なりに理解した、知見を共有します。
これから説明しますが、「働き方改革」の手順そのものは、きわめてオーソドックスです。
だからこそ、難しいともいえます。
まずは現状把握。ステップ1「現在の働き方を確認する」
まずは現状把握から始めます。
よくある展開が、この現状把握をすっ飛ばして、他社の成功事例をやり始めること。これはNGです。
従業員アンケート、従業員ヒアリングで、課題と障壁をつかみます。
経営者や人事部の思い込みで進めず、従業員からの本音を聞くことが大事です。
ステップ2「目指す方向を確認、共有する」
これは若干説明が難しいのですが、「課題を解決した先の理想的な状態を確認する」ステップを置きます。
取組事例では、このような目標を設けていました。
- 利用者との関わりを増やし、健康だけでなく生きがいや楽しさを提供できる職場を目指す(医療・福祉)
- 営業部門の退社時間19時を目標に定め、ワークライフバランスの改善を目指す(製造業)
- 職員の負担軽減(医療・福祉)
- 従業員を多能工化し生産性向上、活き活きと働ける職場をつくり、お客様に喜んでいただける高品質の製品を作る(製造業)
私の経験だと、この目標に「働き方改革」や「時間外労働の削減」を持ってくると、うまくいきません。
働き方改革・時間外労働の削減は、手段であって目標でなく、説得材料として弱いです。
特に時間外労働の削減は、始めると多くの困難、抵抗を招きます。これを目的にすると、抵抗勢力に対抗できません。
「時間外労働の削減によって、目指す姿や数値目標」という、もう一段先の目標まで、掘り下げることが大事です。
ステップ3「全体会議で現状と課題、目標を共有する」
ここまでの現状と課題、目標を、経営者とチームスタッフで共有します。
経営者のトップメッセージも、ここで発してもらいます。
経営者が自ら理解し、率先して取り組むことが、働き方改革には欠かせません。
会議が終わったら、働き方の見直しに、取り組んでいきます。
ステップ4「定例会議で定期的に進捗を確認する」
定例会議で進捗確認します。
実際にやってみて、うまくいかなかったところを相談し、解決策を探っていきます。
定例会議は、週1回・30分がおすすめです。難しければ2週間に1回・1時間でも。
ポイントは時間厳守。働き方改革を目指す会議は、定時に終わってこそ説得力を持ちます。
あとは、ステップ1からの流れを繰り返し、目標に近づけていきます。
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セミナー参加企業限定となりますが、働き方改革の専門家が、個別に支援しています。無料です。
冒頭でも申し上げましたが、ステップ自体は簡単です。だからこそ難しいともいえます。
経験豊富なアドバイザーの力を借りて、進めてはいかがでしょうか。
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