熊本県が「リスキリング応援補助金」の受付を開始しました。
人材不足や生産性向上への対応が経営課題となる中、従業員のスキルアップにかかる費用の最大75%が補助される制度です。
さらに、育児休業中の従業員の学び直しも対象となっており、人材確保・定着の観点からも注目したい支援策です。
今回は、熊本県内の中小企業経営者の皆さま向けに、制度の概要と活用のポイントを解説します。
熊本県リスキリング応援補助金とは
熊本県では、県内中小企業等の生産性向上や売上向上を目的として、従業員の能力開発に取り組む企業を支援しています。
教育訓練機関が実施する研修や講座を受講した場合、その費用の一部について補助を受けることができます。
また、育児休業中の従業員が職場復帰後も活躍できるよう、リスキリングに取り組む場合も支援対象となっています。
近年はDX推進、AI活用、業務改善、人材不足への対応など、企業を取り巻く環境変化が急速に進んでいます。
こうした変化に対応するためにも、従業員の学び直しへの投資はますます重要になっています。
補助対象となる事業者
対象となるのは、
・熊本県内に事業所を有する中小企業
・個人事業主
です。
また、医療法人、社会福祉法人、学校法人なども対象となる場合があります。
ただし、いわゆる「みなし大企業」は対象外となりますので注意が必要です。
補助対象となる研修・訓練
対象となる研修は次のとおりです。
集合・対面形式
実訓練時間数10時間未満
オンライン研修(同時双方向型)
実訓練時間数10時間未満
eラーニング
・標準学習時間10時間未満
または
・標準学習期間1か月未満
通信教育
郵送等による通信制講座
なお、県内事業所で勤務する従業員が受講した場合に限られます。
補助率・補助上限額
補助率は非常に高く、
補助対象経費の75%
が補助されます。
補助上限額は以下のとおりです。
一般の従業員向けリスキリング
上限50万円
育児休業中の従業員向けリスキリング
上限15万円
対象経費は、
・受講費
・教材費
・材料費
です。
ただし、消費税や交通費、宿泊費は対象外となります。
申請期間と注意点
訓練実施期間
令和8年4月1日~令和9年2月15日
申請期限
研修終了日の翌日から3か月以内
または
令和9年2月15日
のいずれか早い日までです。
また、本補助金は予算がなくなり次第終了となります。
令和8年6月1日時点では予算残高7,000万円で、残り100%となっていますが、今後申請が集中する可能性があります。
活用を検討している企業は早めの準備をおすすめします。
社会保険労務士としての視点
人材不足が深刻化する中、「採用」だけでなく「育成」が経営戦略の重要テーマになっています。
特に中小企業では、大企業のように潤沢な採用予算を確保することが難しいため、既存社員の能力向上による生産性向上が重要です。
近年は、
・生成AI活用
・DX推進
・業務改善
・マネジメント研修
・営業力強化
など、比較的短時間で受講できる研修も増えています。
こうした研修費用の75%を補助してもらえる今回の制度は、人材投資を進める絶好の機会と言えるでしょう。
また、育児休業中の従業員向け支援が設けられている点も注目です。
職場復帰後の不安軽減やキャリア形成支援は、優秀な人材の定着にもつながります。
「人への投資」は短期的にはコストに見えるかもしれませんが、中長期的には企業競争力を高める重要な経営投資です。
補助金を上手に活用しながら、計画的な人材育成に取り組んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
熊本県リスキリング応援補助金は、従業員の学び直しを支援する非常に活用しやすい制度です。
・補助率75%
・上限50万円(通常)
・育休中従業員も対象
・予算消化前の早期申請がおすすめ
人材育成やDX推進を検討している企業にとって、大きな後押しとなる制度です。
制度の活用方法や人材育成計画の立て方についてご不明な点がありましたら、お気軽に社会保険労務士 荻生労務研究所までご相談ください。
参考情報
熊本県ホームページ【受付開始】熊本県リスキリング応援補助金
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/62/267041.html

