【熊本県が加点措置を新設】「渋滞回避企業」がこれから選ばれる時代へ|時差出勤・テレワークは経営戦略になる

【熊本県が加点措置を新設】「渋滞回避企業」がこれから選ばれる時代へ|時差出勤・テレワークは経営戦略になる

熊本県は2026年6月、時差出勤やテレワークなどの渋滞対策に取り組む企業を対象とした「渋滞対策パートナー登録制度」を拡充し、登録企業に対して県発注事業の選定時に加点措置を設ける方針を明らかにしました。

これまではロゴマークの付与が主なメリットでしたが、今後は公共事業等における評価項目として活用されることになります。

企業の交通渋滞対策が、社会貢献だけでなく「経営上のメリット」につながる時代が始まろうとしています。

熊本の渋滞問題は企業経営の課題でもある

熊本市は、東京・大阪・名古屋を除く政令指定都市の中で、渋滞箇所数が全国ワースト1位とされています。

さらに、TSMCをはじめとする半導体関連企業の進出により、県北地域を中心に交通量は増加傾向にあります。

渋滞問題は単なる社会インフラの課題ではありません。

企業にとっても、

  • 通勤ストレスによる従業員満足度の低下
  • 遅刻リスクの増加
  • 採用競争力の低下
  • 業務開始時間のばらつき
  • ガソリン代や通勤費の増加

など、さまざまな経営課題につながります。

特に人材確保が難しい中小企業においては、「働きやすい通勤環境」を整備することが重要な人材戦略になっています。

加点措置の対象となる主な取組み

熊本県の渋滞対策パートナー制度では、次のような取組みが対象となっています。

1. 時差出勤

出社時間を分散させることで、朝のピーク時間帯を避ける取組みです。

例えば、

  • 7時出社・16時退社
  • 10時出社・19時退社

など、業務内容に応じた柔軟な勤務制度を設計できます。

2. テレワーク

週1日からでも在宅勤務を導入することで、通勤車両を削減できます。

近年はクラウドサービスやWeb会議システムの普及により、中小企業でも導入しやすくなっています。

3. 公共交通機関の利用促進

通勤手当制度の見直しや、公共交通機関利用者への支援なども対象となります。

4. 独自の通勤対策

送迎バスの運行や相乗り制度など、企業独自の工夫も評価対象です。

制度導入で注意したい労務管理のポイント

一方で、時差出勤やテレワークは「制度を作れば終わり」ではありません。

実際には、

  • 就業規則の整備
  • テレワーク規程の作成
  • 勤怠管理方法の見直し
  • 労働時間の適正把握
  • 情報セキュリティ対策
  • 評価制度との整合性

など、多くの労務管理上の課題があります。

特にテレワークでは、

「始業・終業をどう記録するか」
「残業管理をどう行うか」

といった運用ルールを明確にしておかなければ、後々の労務トラブルにつながる可能性があります。

当事務所も「熊本県渋滞対策パートナー」として支援しています

当事務所は熊本県の「渋滞対策パートナー」に登録しており、県内企業様に対して、

  • 時差出勤制度の設計
  • テレワーク導入支援
  • 就業規則改定
  • テレワーク規程作成
  • 勤怠管理体制の構築
  • 労働時間管理の運用支援

などを行っています。

制度導入の目的は単なる渋滞対策ではありません。

「従業員が働きやすくなり、企業の生産性向上につながること」が本来のゴールです。

そのためには、自社の業務内容や人員体制に合わせた制度設計が欠かせません。

まとめ

今回の熊本県の加点措置新設は、企業の働き方改革を後押しする大きなメッセージといえます。

これまで「渋滞対策は社会貢献」という位置づけでしたが、今後は「企業評価や受注機会にも影響する経営課題」へと変化していく可能性があります。

人材確保、生産性向上、企業評価向上の観点からも、時差出勤やテレワークの導入を改めて検討してみてはいかがでしょうか。

制度導入や規程整備、勤怠管理の見直しについてご相談がありましたら、お気軽に当事務所までお問い合わせください。